
はじめに
住居内のチリダニの好む繁殖場所としては、畳・じゅうたん・布製のソファー・ふとんがあげられます。1平方メートルのダニの数は、
・畳の表面 50~100匹
・じゅうたんの表面 1,000~2,000匹
・ふとん表面 100~200匹
・ふとん中綿 100,000~2,000,000匹
ふとんには、10万~200万匹ほどのダニがいます。子供の場合、1日に12時間以上接触する場合も考えられ、また布団の上で遊んだりするので、ダニ抗原に暴露される危険性は非常に高く、乳幼児期にダニに感作されるとの報告があります。
ふとんの中綿1グラム中にダニ抗原が2マイクログラム(百万分の2グラム)を超えると感作のリスクが増すことから、この数値が感作量と考えられ、WHO(世界保健機関)の基準値となっています。
また、気管支喘息の場合、ダニ抗原量が中綿1グラム中に10マイクログラムを超えると喘息発作を誘発すると考えられています。
Q1.高密度の生地を使用した防ダニふとんがいろいろとあるが?
A1.ダニの成虫はもちろんのこと、微細なダニの抗原(フンや死がいなどのアレルゲン)の侵入を防ぐには、繊維が太く短い木綿よりも、化繊素材の方が繊維1本1本が細く長いため、より高密度の生地が作れます。
したがって、化繊素材(ポリエステルなど)をふとんの側生地に使用したものをお選びください。
(生地の拡大写真を参照してください。同倍率での違いは明らかです。)
したがって、化繊素材(ポリエステルなど)をふとんの側生地に使用したものをお選びください。
(生地の拡大写真を参照してください。同倍率での違いは明らかです。)
★クリニック®ふとんは、側生地に超高密度の東レ・アンテル®Ⅱを使用し、アレルゲンとなるダニ抗原を99.9%通しません。


Q2.化繊の生地は、汗で肌にベト付くのではないか?
A2.高密度であればあるほど、汗で肌にベト付きます。しかし、ふとんには必ずカバーを付けて使用しますので、カバーは木綿100%のもの、または、木綿を織り込んだ高密度の生地のカバーをお使いください。
Q3.生地が化繊だと静電気が発生し、ホコリが付着するのでは?

A3.化繊素材の生地は静電気が発生し、ふとん表面にたくさんのホコリが付着します。また、皮膚が過敏な方には、静電気の刺激が心配です。
★クリニック®ふとんに使われている東レ・アンテル®Ⅱは、導電性繊維を織り込むことにより、静電気が発生せず、ホコリや花粉の付着を防ぐ防塵(ぼうじん)効果があるので安心です。
Q4.木綿わたを使用している防ダニふとんがあるが?

A4.木綿は繊維の長さが3〜5cmと化繊に比べ非常に短く、また断裂しやすい為、わたボコリが大量に発生します。その結果、チリダニの繁殖条件が高まり、ダニ抗原が増加しハウスダスト(室内塵)が大量に発生しますので、木綿わた使用のふとんは良くありません。
★クリニック®ふとんからは、ほとんど発塵がありません。木綿わたのふとんからは、クリニックふとんの約1,400倍ものホコリが発生します。(発塵性比較テストをご覧下さい)
発塵比較表
塵の大きさ | クリニックふとん | 従来のふとん(綿サテン・木綿わた) |
0.17ミクロン以上 | 392個/FT3 | 557,918個/FT3 |
1ミクロン以上 | 153個/FT3 | 211,800個/FT3 |
5ミクロン以上 | 56個/FT3 | 19,129個/FT3 |
◆発塵性比較テスト(東レ試験法)
Q5.羽毛・羊毛を使った防ダニふとんがあるが?
A5.動物性タンパク質の羽毛・羊毛は、ダニのエサになりチリダニが繁殖する条件をよくしてしまうことになります。加えて、側生地に布目が粗い生地を使用しているので、ダニの高原(アレルゲン)の侵入を防ぐことが出来ません。また、羽毛自体がアレルギーの原因物質になることもあるので防ダニふとんには不適当であると言えます。
Q6.ふとん丸洗いによって、防ダニの効果があると聞いたが?

A6.ふとん丸洗いには、機械洗いと足踏み洗いのふたつがあります。いずれの方法も、何回またはどのくらい洗浄するかについては、明確な基準がなく、科学的なデータに乏しいようです。ふとん丸洗いの効果は、ふとんを使用しない場合であれば一ヶ月は持続するという報告もありますが、毎日使用するふとんでは、ダニ抗原量が驚くほど増えます。なお、ご自宅で洗濯する場合には、ダニのフンは洗い流せても、繊維に絡みついたダニの死骸は残存する可能性があります。
★クリニック®ふとんは、ダニ抗原(アレルゲン)を少なくする目的での丸洗いをする必要はありません。<ダニ抗原の侵入を防ぐ超高密度生地東レ・アンテル®Ⅱを使用しているため>